ルーターの役割を知ることでネットワークが繋がる仕組みを知る

ルーターの仕組みと理屈を知ることでトラブルがトラブルでなくなる

ネットワークに繋がらない。持ち出したノートパソコンでインターネットが出来ない。訪問先のお客様に調子悪いから見て欲しいと言われた。などなど。パソコンとルーターの数だけ、何かとトラブルも多いのがネットワークです。でも、慌てることなど何もありません。ルーターの仕組みと挙動を理解することで解決に導くことができます。

 

ルーターとは何か

インターネットを利用する上で、必要になるのがこの「ルーター」なるものです。現在主流の光回線を部屋に引き込んで、まず「ONU」という光回線を電気回線に変換する装置に入れます。そのONUからLANケーブルで「ルーター」に繋げます。ルーターとは、簡単に言うと、複数台の機器(デバイス)をインターネットに繋げるための装置と考えておいてください。ここでいう複数の機器とは、

• パソコン
• IP電話
• テレビ
• プリンタ

ルーターに無線装置(WiFi)が付くと更に

• スマートフォン
• タブレット
• ゲーム機

などもルーターを通してインターネットに繋がります。インターネットに繋げる際、最初に通る「門」でもあることから、一般的に「デフォルトゲートウェイ」の役も担います。会社の場合は、パソコンと複合機(コピー・FAX)を中心にネットワークを構成することになるでしょう。

 

ルーターの役割

ルーターの中には、組込のOSが入っていて、更にその中で動いているソフトを制御しています。

不正な侵入を遮断するファイアーウォールや、フィルター機能等のセキュリティーも搭載されている機種が主流です。

市販されているルーターを設置した場合は、パソコンからルーターに接続して、マニュアルに従ってどの方法で「どこのプロバイダーに接続するか」の設定を行い、設定後に再起動すると、プロバイダーのルーターと接続されて、プロバイダのルーターと家庭や会社のルーター間でインターネットが接続された状態になります。後は、パソコンとお手元のルーターが接続されれば、インターネットが使えます。大抵はマニュアル通りに初期設定をするだけで問題ありません。接続をスムーズにしているのが、ルーターの中で動いている「DHCP」という機能です。

 

DHCPについて

DHCPとは、Dynamic Host Configuration Protocolの略で、ルーターに繋げたパソコンや機器類に、自動的に「IPアドレス」を割り当てる機能を持っています。IPアドレスについては、「IPアドレスとネットワークの関係ってなに？」をご覧ください。

何台の機器にIPアドレスを割り当てるか、これもルーターの設定で範囲を決められますが、市販されているルーターは、デフォルト(初期値)で32台位が一般的で、法人向けのルーターではデフォルトで253台割り当てられるようになっています。初期値ですので、当然設定を変えることも可能です。

DHCP機能は、パソコン(その他機器)の電源を投入してルーターがパソコンを感知した時点で、自動的に空いているIPアドレスを割り当てる仕組みですので、割り当てられる側の機器を再起動するたびにIPアドレスは変わる可能性があることも覚えておいてください。

IPアドレスは、機器たちに割り当てる背番号であり住所です。ただ、再起動するたびに住所が変わると不都合な機器もあります。会社で言うと複合機(コピー・FAX・プリンター)やファイルサーバーなどですね。通常電源を入れっ放しの機器でも、何かの都合で再起動する事もありますので、そのたびに住所が変わったのでは今まで使えていたのに使えなくなる事態も考えられます。それを防ぐためには、意図的に機器側でIPアドレスを固定化するのが一般的です。最近の家庭用のプリンターなどは、IPアドレスを指定せずに、プリンター名でネットワークに認識させるようになっているので、電源を入れ直して今までとは違うIPアドレスが割り当てられたとしても印刷できるはずです。

 

まとめ

いかがでしたか？
ここでは接続の全体像を掴めたのではないでしょうか。インターネットが普及し始めた頃は、ルーターなどは無く、モデム(アナログ電話回線)でダイヤルアップ接続であったのと、複数台のパソコンでインターネットを使うというよりは、パソコンのフォルダを共有するネットワークが普通でしたので、IPアドレスを手動で設定するのが当たり前でした。今はケーブルを差し込むだけで使えますから、便利になりましたよね。ただ、IPアドレスの理屈も知っておくと更に理解が深まりますので、IPアドレスとネットワークの関係ってなに？もご覧になってください。

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