IPアドレス自動取得方法と固定方法の違いとは?
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普段は見えていないIPアドレス
普段仕事や生活をする上で、IPアドレスに触れる機会はあまりないと思います。しかし一方で、社内ではネットワークが無ければ仕事になりませんし、家庭内でも無線LANやWiFiのおかげで便利に生活出来ているわけです。近頃はテレビ、スマートフォン、ゲーム機からエアコンやお風呂まで、WiFiなどに繋がってリモート操作ができたりしていますよね。普段はルーターが制御しているので見る機会はないとは思いますが、繋がるということは、IPアドレスが割り振られているということになります。
※ここでいうIPアドレスは、プライベートIPアドレス(家庭・社内)を指しますが、グローバルIPアドレス(世界に1つのIP=プロバイダから家庭用ルーターに配布される)についても理屈は同じです。
IPアドレスを自動取得する
どの機器も、初期状態は大抵自動取得になっています。自動で取得できるということは、自動で配布しているところがあるはずです。
それがルーターです。
ルーターは小さな筐体に小さな組込OSが入った、いわゆるサーバーとなって機器にプライベートIPアドレスを配布します。配布する機能(プロトコル)をDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)といいますので、覚えておいてください。
DHCP自体の設定は、通常はルーターにログインして、DHCPを使用するかしないか、何台のパソコンに自動で割り当てるかを設定できます。大抵は初期値のまま使用して問題ありません。WiFi(無線)ルーターの場合は、本体のどこかにDHCPの「ON/OFF」スイッチがあったりします。
自動取得するメリットは、何と言っても楽。LANケーブルを挿すだけ、WiFiに接続するだけ。ただ楽が故に仕組みを覚える必要が無いので、トラブルや障害の対応が出来ない、マニュアルを見ても意味が分からないというのがデメリットでしょう。ルーターのDHCP機能は、「電源が入ったパソコンを認識した順」にIPアドレスを割り当てていきますので、パソコンやその他デバイスを再起動するたびにIPアドレスが変わっているという事もあり得ます。
IPアドレスを固定して使う
ルーターが一般的じゃなかった時代には、「ネットワークを組む」=「IPを固定する」でした。パソコン台数も一人1台じゃなく、複数人で1台や2台を共有する場合もあり、HUBではなくクロスケーブルでパソコン同士を直結するなんてこともありました。今ではIPアドレスを自動的に配布して、各機器(デバイス)は自動的に取得するのが当たり前になっていますので、特にIPアドレスを意識することなくLANケーブルを繋げるだけで家庭内ネットワークが完成するようになってきました。
IPアドレスを固定にするという事は、ホスト部(個人)を特定することができます。ルーターやサーバーではログを取れますので、誰が何をしたかを管理することができるところがメリットと言えます。ただこれは、企業内での話で、家庭内でIPアドレスを管理して固定化しているのは、私のようなマニアックな人たちだけでしょう(笑)。
IPアドレス自体の理屈は「IPアドレスとネットワークの関係ってなに?」を参照していただくとして、パソコンでIPアドレスを固定にする場合は、
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コントロールパネルから「ネットワークと共有センター」を開き、ローカルエリアをクリック。
状態のプロパティをクリック。
インターネットプロトコルバージョン4を選択してプロパティをクリック。
※上記は、ルーターのIPが「192.168.10.1」に設定されている時の例です。
初期値では「IPアドレスを自動的に取得する」になっているので、「次のIPアドレスを使う」をクリックして、IPアドレスを入れていきます。(192.168.*.*の付け方は、丸暗記してください)左から3つ目の「10」の部分は、グループに該当します。繋げる機器通しが共通の数値でなければいけません(付けられる数値:0~255)。一番右の数値は個人です。ここは他の機器と同じ数値が入っていると、繋がらなくなるので注意して下さい(付けられる数値:0~255 ←1は大抵ルータが使います、0と255は実質使えないと思って下さい)。
サブネットマスクの部分は自動で入ります。IPが「192.168」の時は特に直す必要もありません。
デフォルトゲートウェイには、ルーターのアドレス(ルーターの説明書に書いてあります)を、DNSサーバーのアドレスも、プロバイダ(ISP)から特に指定がない場合はルーターのアドレスを「優先DNSサーバー」にのみ入力します。
IPアドレスを固定にする上で、ルーターに接続してDHCP機能をOFFにすることと、空いているIPアドレスの管理が必要になってきますので、その煩わしさはデメリットになるかもしれませんね。
※IPアドレスについては「IPアドレスとネットワークの関係ってなに?」をご参照ください。
まとめ
いかがでしたか?
後々ログの解析や、有事の時に個人を特定できるようにしておくためだったり、再起動の度にIPが変わって欲しくないデバイス(プリンタなどの機器)の場合は固定IPにしておく必要がありますが、それ以外は自動取得で不自由もないでしょう。家庭用プリンタも、電源ONの度にIPアドレスが変わってもいいように、メーカー側も「ポート」をIPアドレス指定では無くても良いように工夫しているようです。IPアドレスも、一定のルールが解ればそんなに難しいものでもありませんし、なぜか繋がらないと言った時にチェックできますので、是非覚えておいてください。
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